書評・レビュー

実践!世界一ふざけた夢の叶え方 レビュー

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ひすいこたろう・菅野一勢・柳田厚志著【実践!世界一ふざけた夢の叶え方】のレビュー記事です。

全体の感想まとめ

・やっぱり大事な「ツイてる」という口癖
・やっぱり大事な「行動すること」
・大切にしたいことは「自分をゆるす力」

夢を具体的に描き、それをお互いに褒めまくって実現してしまおう、という「セカフザ」。前作と重複する部分は多いですが、著者である3人がなぜ成功するに至る行動を起こすことができたのか、ということを知ることができる本です。

レビュー詳細

世界一ふざけた夢の叶え方」の続編です。
続編ではありますが、こちらから読んでも楽しめると思いますし、両方読むとなお楽しめるという感じになっているかと思います。テイストは前作と同様ですが、前作で語られなかった部分の補足だったりを交えながら「自然と夢が叶ってしまう状態」をいかにして作るかということが語られています。

ただ、2004年に出会った当時、僕らには共通点がありました。僕らは全員、齋藤一人さんのファンで「ツイてる!」というのを口グセにしていたことです。
(Kindle版より引用 位置No.175~)

前作のレビュー記事でも引用しましたが、この口グセ、いいですよねー。
しばらく続けてたら、本当にラッキーが続くというね。少し冷めた見方をするならば、起こっている事実の大部分はもしかしたら、「ツイてる」「ラッキー」を口グセにする前も後も変わっていないのかもしれない。ただ「ツイてる」を口グセにすることによって、「もっと悪い状態じゃなくてよかった!」とか思ったり、今までだったら見過ごしていたような小さな幸運に気が付きやすくなるということなのだと思うのですよね。それに気が付けたというのが、最高にラッキーなことだなと思います。

夢を叶えるのにあたって、一人じゃなくて協力・応援してくれる存在がいるというのがとても大きいというのはもちろんなのですが、やっぱり皆さん、それなりにやることはやっているから成功している、ということは言えると思います。もちろんこの「行動のハードル」を下げてガンガン行動していくために、他人からの応援というものが必要になってくるのですが。
例えばひすいこたろうさんの夢「本を書いて、いきなりベストセラー」。
夢を掲げた時点では何も行っていなかったひすいさんが、「定例会」で菅野さんに「まずは毎日書いたほうがいいんじゃない?」と言われて、じゃあやってみようということでブログをはじめたという流れが書いてあります。

そして、1年近く書いた段階で、それを編集して出版社さんが募集していたメッセージブック大賞に応募しました。すると、なんと候補者6人のなかにノミネートされ、出版社のホームページに原稿がアップされました。
(Kindle版より引用 位置No.244~)

さらっと書いてますが、1年間毎日、クオリティの高いブログ記事を書き続けるというのはやっぱり、ハードルの高い「行動」です。それでも、夢に向かって何かをやり続けるということ、それが大切なのではないかと思います。今やっていることが果たしてちゃんと夢に向かっているものかどうかとか、そういう「現状の分析」というのは、必要にはなると思いますが。そういう意味でも、ちゃんと自分が夢に向かって行動しているか?を確認できる「セカフザ」に意味があるということなのでしょう。

ラストシーンから描く。これは、人生に置き換えるならば、ほんとうは、どうしたいのか?どんな自分でありたいのか?理想のゴールを最初に描き、そこから逆算していくという生き方になります。
(Kindle版より引用 位置No.526〜)

このあたりは、前作「世界一ふざけた夢の叶え方」ではもちろんのこと、最近では「ワクワクするリーダーの教科書」、少し前では「神メンタル」などで同じ本質のことが書かれています。結局のところ、理想のゴールというのをどれだけ鮮明に描けるのか、まずはそこからであるということになるだろうと思います。

10年前、あなたは何歳でしたか?そのときを振り返って、いまの自分を想像できましたか?いまの自分の仕事を、家庭を、ライフスタイルを想像できましたか?これは誰に聞いても、まず、ほとんどの人が、いまの自分を10年前には想像できなかったと言います。それは、そうですよね。仕事だって、住まいだって、家族だって、10年前からは想像できない未来に僕らは生きているのです。10年でできることって、ものすごくたくさんあるのです。
(Kindle版より引用 位置No.546〜)

これは前作でも言及されていた部分ではありますが、人は、1年でできることを過大評価し、10年でできることを過小評価する、と。10年後にどうなっているかは想像できないのだから、可能性は無限大。自分がどうあるかはもちろんのこと、少し前だったらスマホやタブレットがこれだけ普及する世の中になるということを予測できていた人はほぼいなかったし(スティーブ・ジョブズとか孫正義あたりは想像していたかもしれませんが)、逆に言うとこれだけ社会の流れが早くなっている世の中で、10年後にどのような状況になっているか、どのようなテクノロジーが身近になっているか、全くわからないわけですよね。そう言うことを考えると、自分で自分の可能性に蓋をするというのがどれだけもったいないことか、ということもわかる気がします。

このように、夢が具体化してきたら、ただ「◯◯したい」だけではダメなんです。逆算して何をつぶしていかないかをあげて、それを1つひとつ、きちんとクリアしていかなければ、いつまでたっても夢は夢のままで終わってしまいます。
(Kindle版より引用 位置No.1174〜)

よく「思考は現実化する」などと言われますが、ただ単に考えているだけでは、思考は絶対に現実化しません。この地球という星は行動しないと何も起きない星だからです。
(Kindle版より引用 位置No.1269〜)

夢が具体化した後は、そこから逆算して「今」何をするのか、という行動レベルにまで落とし込んでいくことが必要になってきます。そしてその行動一つ一つにワクワクし、「楽しむ」ということが、夢を叶えるという目的に一番近づく方法ということなのかなと思います。

最後の方で痺れた箇所は、菅野一勢さんの「自分を許す力」の話。

やっぱり、一番いけないのは自己嫌悪になることだよね。昨晩も飲みすぎて、いつもどおり二日酔いで、今日、ほとんど機能してなかったけど、自分をゆるす技術がすごいもんだから俺。
だから何?
二日酔いで何か?
とか、すぐ開き直っちゃう(笑)。
(Kindle版より引用 位置No.2422〜)

この軽さ、見習いたいものです。そしてこの本を書いている3人に共通している「ツイてる」という口癖。それは、他の人に起こった「一般的には、不幸な出来事」にも当てはまります。「失恋しちゃったんです」とか言われたら、「ああ、ツイてますね。それは、さらに素晴らしい彼氏と出会えるチャンスですね」と返すみたいな。自分のことではなく相手のことだったら、無責任に相手のことを信じて簡単に言えてしまったりする。それで相手がエネルギーを充填できるなら、それはきっと素晴らしいサイクルになるだろうと思うのですよね。
特に「自分を責めない」ということは、最近の自分が一番と言ってもいいくらい意識していることですが、自分を責め始める心があると、本当にエネルギーが出てこない。次の行動が浮かばない。もしくは、浮かんではいてもなかなか行動に移せない。当然成果は出ないし効率は悪いし、いやマジでいいことないわと。それをやめて、無理矢理にでも自分を認めるような言葉を意識的に使うようにしていたら、なんだか立ち直るのが早くなったような気がします。

とにかく、いまのあなたのピンチというのは必ずチャンスに好転することなので、エジソンのように、どんなピンチにも動じない、しかもそれをチャンスと思える練習をしてください。そして、仲間にピンチを話してください。
(Kindle版より引用 位置No.1851〜)

何か1つでもいい。日常生活の何かを変えてみるんです。「人生」を変えるとは、「日常生活」を変えることを言いますから。やればやるほど古い自分にさようなら、新しい自分にこんにちは。その新しい自分こそ、この宇宙で一番大きなものです。その自分に会いにいこう。仲間と一緒にね。
(Kindle版より引用 位置No.2608〜)

常に変化していく社会の中で、それに順応しさらに結果を出していくためには自分がそのスピード以上に変化し続けていく必要がある。その日常生活の「変化」を楽しいものへと変えていく中で、一緒に楽しんでくれる仲間の存在というのは大きいのだろうなあと思いました。

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