書評・レビュー

宇宙一ワクワクするお金の授業 レビュー

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大石洋子著【宇宙一ワクワクするお金の授業】のレビュー記事です。

全体の感想まとめ

・お金に関する話を中心に、日常過ごす上で意識したい「思考」について学ぶことができる本。
・「自分は稼げない」「お金を稼ぐことは悪いことだと思う」などのメンタルブロックを取ることが、お金を得る第一歩。
・「脳は主語を理解できない」ので、他人に使う言葉にも気をつけましょう。
・やっぱり最強なのは「自己肯定感が高い人」。

一部は「きれいなことを思っていて、きれいなことをやっていればやがてそれが現実になります」というような印象で、いわゆる引き寄せの法則やスピリチュアル系、自己啓発本の中で比較して考えても「ほんまかいな?」と思ってしまう項目が少しありますが、お金に対する自分の認識を振り返り、どのように考えていくのがいいかを見つめ直してみる機会になるという意味でとてもいい本だったと思います。

レビュー詳細

「お金の授業」ということで、全般通してお金について書いてある本ですが、著者である大石洋子さんは「思考の学校」という一般社団法人の理事長なので、お金のみならず「思考」の持ち方について広く捉えられる本になっています。お金に関連して、会社で出世するには・・・とか、チームで仕事をうまくするには・・・といったことにまで言及されています。

「非常識な成功法則」のレビュー記事の最後の方に、金を稼ぐということに対する罪悪感はいかんですよ、という内容のものが書いてあるのですが、いわゆる「お金のメンタルブロック」について学びたいなと思って買った本です。
というのも、やっぱりなんだかんだ、「お金をいただかずに相手に奉仕するボランティアが一番尊いのである」というような感覚がどこかにあって、例えば給料が上がった時に「自分、たいしたことしてないのに給料上がって申し訳ないな・・・」と感じたりとか、人からプレゼントをもらった時に申し訳なさ、罪悪感を感じてしまうということがあるからです。

本書で言うところの「お金に対するブロック」は、
・職業のブロック
サラリーマンだから、あるいはこの職業だから給料は増えない、等
・親のブロック
家が貧乏だったからこれからもきっと貧乏だ、等
・パートナーのブロック
旦那の稼ぎが少ないからうちはこの程度だ、旦那はきっとこの先も稼げない、等
・人間関係のブロック
まわりがわたしの才能を認めてくれないから稼げない、等
・社会に対するブロック
政治家が無能だから、日本の制度が整っていないから私は貧乏だ、等

という5つのブロックとして挙げられていますが、いずれも「お金」を中心とした「思考」=「思い込み」でありがちなものです。
これらのブロックがない人の方が、お金が流れ込んできますよ、ということですね。
確かに、自分は絶対に一生貧乏だ!って思っている人は、お金持ちになるチャンスが巡ってきたとしても、それに気が付かないでスルーしそうだなあと思います。

・お金に対してはプラスのイメージを持っておいた方が、舞い込みやすい。
・お金を持つこと自体が目的でなく、お金がほしい目的が明確である方が、しあわせなお金持ちになりやすい。
・「脳は主語がわからない」ので、「わたしは貧乏だ」も「あの人は貧乏だ」も、どちらも同じものとして認識される。つまり、相手を下げることは自分を下げることである。
・「わたしには価値がある」と思っている人のところには、お金があり続ける。
お金は循環するもの、というイメージを持つとお金が入ってくる
・合い言葉は「金ならある」

序盤で語られている内容は以上のものですが、イメージとしてしっくりくるのは「プラスのイメージを持っておいた方がよい」「お金は循環するものであるというイメージを持つ」というあたりでしょうか。

その後の記述にもありますが「貯めても貯めてもお金に不安を感じている人」は、不安な現実が引き寄せられます。「不安」を意識するとそれが具体化して、言葉となり行動となり習慣となって、現実化する、という考えです。

お金の話とはやや別になっている項目の一つですが「自分が相手に言いたいこと」=「自分自身に言いたいこと」という項も響きました。
「相手を責める人は自分を責めている」も近いものがあると思うのですが、相手に不満を思っている時って、自分が実はそうだなーということでそれが好きじゃないと感じている時に、相手がまさにそれを体現している時、ということが結構あるなと思います。

「自分から与える人が与えられる人になる」=「ケチな人の周りにはケチな人(与えたくない人)が現れてお金は入ってこない」あたりは、周りにおごりまくって全然お金入ってこないという人もいるので、自分から与える事実だけあればいいものでもないのかも?と思いました。結局は「思考」がどうあるか、つまり「気持ちよく」おごっているということが大切なのでしょうかね。「おごらせてくれてありがとう!」くらいの感覚ならいいのかもしれません。

幸いなことに自分は、子どもの頃から社会人になり現在に至るまで、お金に不自由したことが一度もありません。それが「思考」のおかげだったか?元々本書に書かれているような思考ができていたか?と言われると全然そんなことはありませんが、ある程度お金に余裕があって「真っ当に暮らしている内は、なくなる心配は正直なさそうだな」と思っていたのがよかったのかもしれません。
昔は貯めても貯めても不安、ということが多くありましたが最近は、気にするだけエネルギーの無駄遣いだなと思って、昔だったら気にしてたような数十円の差の買い物は、気にしなくなりました。
数十円の差なので実際のお金の出入りはほとんど変わらないし、楽に生きられる分だけこっちの方が得だなと思っています。

そしてこの本でも出てくる「わたしには価値がある」=自己肯定感の高さが、お金が入ってくるかどうかに影響する、という話。
ほんと、自己肯定感の高い人ってマジで最強なんじゃないかと、本を読むほどに思いますね。

www.romulus-k-anaume.net

実践するのが難しいなあーと思ったのが「自分がそこにいるくらいの経済力や豊かさが当たり前なんだと自分に教えてあげるために」ホテルのラウンジに行ったり、グリーン車に乗る、というやつ。
確かにそれが当然だと思って「行く場所」「乗るもの」などなど・・・を変えたら、出会う人が変わって自分の行動が変わって、お金持ちの仲間入りーイエーイ、みたいな流れはわからなくもないのですが。このあたりの自分のメンタルブロックはまだまだ強かったです。

・お金に対するイメージは愛に対するイメージと同じになる。
・ラクラク稼げる、ラクラク稼いだと思っている人は、めっちゃ努力しているけど楽しんでいるから、それを努力だと思っていない=苦労している感覚がない。
・周りを信頼すること、感謝の気持ちを持つことが大切である。

個々の項目で気を付けるべき点はそれぞれあるにしても、全体を通したイメージで行けば「ポジティブ思考で毎日いきいきと生活していると、自然とお金も舞い込むようになりますよ」というのが一番近いのではないかと思います。
結局のところ、自分が「いかにいい状態で毎日を過ごすか」ということが重要であって、それは「他人」とか「環境」によって左右されるものではなく「自分が決めている」という感覚で、積極的にプラスの言葉を使えばいいのかな、と思いました。
自分もしあわせなお金持ちになりたいものです。

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